魔王 – シューベルト

フィッシャー=ディースカウの若い頃の映像です。

キム・ボルイです。

キム・ボルイは
フィンランドのバス歌手です。
チャイコフスキー、ルビンシテインの歌曲を
50年程前にラジオ放送を録音して聴いていました。
名前をよく覚えていますが写真を見るのは初めてです。

Anne Sofie von Otterです。
この曲を女性歌手が歌っているのを初めて聴きました。

一人で4つの役
語り手
父親

魔王
を歌い分けるのは大変です。

アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(Anne Sofie von Otter, 1955年5月9日 – )は、スウェーデン人の著名なメゾソプラノ歌手・コントラルト歌手。レパートリーは非常に広く、オペラや宗教曲、歌曲といったジャンルに広がっており、スタンダードな作曲家のほかに、演奏や録音活動を通じてバッハ以前のバロック音楽や、ツェムリンスキーやコルンゴルトのような世紀末ウィーンの作曲家、シャミナードのような女性作曲家など、不当に忘れられた作曲家の再評価にも取り組んでいる。オペラにおいては特にズボン役の女声歌手の一人として知られ、楽曲に知的な解釈を示すことでも知られる。

この曲を歌っている女性歌手がもう一人見つかりました。
クリスタ・ルートヴィッヒです。

クリスタ・ルートヴィヒ(Christa Ludwig, 1928年3月16日 – )はドイツの声楽家、メゾソプラノ歌手。ベルリン生まれ。オペラ、歌曲ともに評価が高い。
父母ともに歌手であり、母から声楽を学んだ。
暖かい声質と確実な表現力による安定した歌唱が特徴であり、ベーム以外にもヘルベルト・フォン・カラヤンなど他の指揮者たちからの信頼が篤く、共演も数多い。オットー・クレンペラーは「大地の歌」に、レナード・バーンスタインは『復活』交響曲など声楽つき交響曲のアルト独唱に彼女をたびたび起用した。1994年に引退を表明した。

この曲について

こちらも女性歌手です。

ヘルマン プライです。

中学生時代に何度も聴いた曲です。
歌手は中山悌一でした。

楽譜です。

ゲーテの詩と訳です。

Wer reitet so spät durch Nacht und Wind?
Es ist der Vater mit seinem Kind;
Er hat den Knaben wohl in dem Arm,
Er faßt ihn sicher, er hält ihn warm.
<語り手>
夜の風をきり馬で駆け行くのは誰だ?
それは父親と子供
父親は子供を腕にかかえ
しっかりと抱いて温めている
“Mein Sohn, was birgst du so bang dein Gesicht?”
”Siehst, Vater, du den Erlkönig nicht?
Den Erlenkönig mit Kron und Schweif?”
”Mein Sohn, es ist ein Nebelstreif.”
息子よ、何を恐れて顔を隠す?
お父さんには魔王が見えないの?
王冠とシッポをもった魔王が
息子よ、あれはただの霧だよ
“Du liebes Kind, komm, geh mit mir!
Gar schöne Spiele spiel ich mit dir;
Manch bunte Blumen sind an dem Strand,
Meine Mutter hat manch gülden Gewand.”
魔王:「可愛い坊や、私と一緒においで
楽しく遊ぼう
キレイな花も咲いて
黄金の衣装もたくさんある」
“Mein Vater, mein Vater, und hörst du nicht,
Was Erlenkönig mir leise verspricht?”
”Sei ruhig, bleibe ruhig, mein Kind;
In dürren Blättern säuselt der Wind.”

お父さん、お父さん!
魔王のささやきが聞こえないの?
落ち着くんだ坊や
枯葉が風で揺れているだけだよ
“Willst, feiner Knabe, du mit mir gehn?
Meine Töchter sollen dich warten schön;
Meine Töchter führen den nächtlichen Reihn
Und wiegen und tanzen und singen dich ein,
Sie wiegen und tanzen und singen dich ein.”
魔王:「素敵な少年よ、私と一緒においで
私の娘が君の面倒を見よう
歌や踊りも披露させよう」
“Mein Vater, mein Vater, und siehst du nicht dort
Erlkönigs Töchter am düstern Ort?”
”Mein Sohn, mein Sohn, ich seh es genau,
Es scheinen die alten Weiden so grau.”
お父さん、お父さん!
あれが見えないの?
暗がりにいる魔王の娘たちが!
息子よ、確かに見えるよ
あれは灰色の古い柳だ
“Ich liebe dich, mich reizt deine schöne Gestalt,
Und bist du nicht willig, so brauch ich Gewalt.”
”Mein Vater, mein Vater, jetzt faßt er mich an!
Erlkönig hat mir ein Leids getan!”

魔王:「お前が大好きだ。可愛いその姿が。
いやがるのなら、力ずくで連れて行くぞ」
お父さん、お父さん!
魔王が僕をつかんでくるよ!
魔王が僕を苦しめる!
Dem Vater grauset’s, er reitet geschwind,
Er hält in dem Armen das ächzende Kind,
Erreicht den Hof mit Müh und Not;
In seinen Armen das Kind war tot.
<語り手>
父親は恐ろしくなり 馬を急がせた
苦しむ息子を腕に抱いて
疲労困憊で辿り着いた時には
腕の中の息子は息絶えていた。

中学生の頃、レコードで聴いたのは文語体でした。
日本語の歌詞は何種類もあるようですが、
私が覚えている歌詞とは微妙に違いました。

私が覚えている歌詞は下記のようなものです。

吹きすさぶ、真夜中。
馬駆りて行く父、
その胸に我が子をば抱きしめあたたむ。

「子よ などて怯びゆるぞ」
 「あれ見てよ、魔王の影、冠着け裾を引く」

「子よ そはさぎりぞ」

「いとし子 来たれや ともにいざ戯れん
岸辺には花咲き 錦のきぬを見ずや」

「父よ父よ 聞こえずや 魔王のあのささきを」

「恐るな、恐るな子よ 風にさやぐ枯葉ぞ」

「めぐし子 行かずや わが子ら汝れを待てり
娘らみな連れたちて歌い踊り もてなさん」

「父よ父よ 見ずや そこに 魔王の娘ら来たるよ」

「子よ子よ 汝が見しは 年経し柳の木ぞ」

「いとしや めぐしその姿 汝拒むとも 腕ずくぞ」

「父よ父よ 魔王は今、今ぞわれを捕えり」

父恐れひた馳せぬ
病める我が子いだきつつ
わが家にたどれば、
我が子は すでに死せり。

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カテゴリー: 011 男声, Anne Sofie von Otter, クリスタ・ルートヴィッヒ, シューベルト, ディートリッヒ・フィッシャー =ディースカウ, ドイツ, ヘルマン プライ パーマリンク

魔王 – シューベルト への2件のフィードバック

  1. miyu のコメント:

    怖い歌ですが、私も中学生の頃良く聴いていました

  2. marokiwi のコメント:

    miyuさん、
    この曲は中学の音楽の教科書に載る曲のようです。
    私が覚えている日本語の文語体の歌詞を検索しているのですが見つかりません。
    メロディに合わせて自分で思い出すしかないようです。

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