第一曲「おやすみ」は高校の音楽教科書に載っていました。
そこで初めてこの曲を知りました。
当時、ハンスホッターのレコード(33cmのLP盤)を買って繰り返し聴きました。
「おやすみ」を含めて4曲は入っていたと思います。
「菩提樹」
「春の夢」
「郵便馬車」
歌詞と対訳を
このブログから引用させていただきました。
Von der Straße her ein Posthorn klingt.
Was hat es, daß es so hoch aufspringt, Mein Herz?
通りの方から郵便馬車のラッパが鳴り響く。
どうしてそんなに高鳴るんだ、僕の心よ?
Die Post bringt keinen Brief für dich.
Was drängst du denn so wunderlich, Mein Herz?
あの郵便馬車はおまえに何の手紙も持ってこないぞ。
なのにどうしてそれほど変に急かすんだ、僕の心よ?
Nun ja, die Post kommt aus der Stadt,
Wo ich ein liebes Liebchen hatt’, Mein Herz!
そうだ、あの郵便馬車はあの街から来たんだ、
僕が恋人を愛したあの街から。僕の心よ!
Willst wohl einmal hinüber sehn
Und fragen, wie es dort mag gehn, Mein Herz?
きっとあっちの方を見て
あの街がどんな様子なのか尋ねたいんだろ、僕の心よ?
テレサ ベルガンサは表情豊かに歌っています。
お気に入りの歌手です。
ディートリッヒ フィッシャー ディスカウの歌唱です。
「からす」もお気に入りの一曲です。
一羽の烏がいっしょに
街からついて来ていた.
今日いつまでも
私の頭をめぐって飛んだ.
烏よ,奇妙な生きものよ,
私から去ろうとしないのか?
まもなくここで獲物となった
私の身体につかみかかるつもりなのか?
きあ,旅の枝にすがるのも,
もう長いことではないだろう.
烏よ,墓にまでいたる忠実さを
これを最後と見せてくれ!
訳詩:神崎昭伍
第8曲「回想」
この曲の一部を時々思い出します。
懐かしさが込み上げてくるメロディです。
「冬の旅」の
解説はこちら
1970年代の初め、神戸で生活を始めた頃、
大阪でフィッシャー ディスカウのコンサートがあり、
前列席のチケットを買って聴きに行きました。
「冬の旅」の全曲を歌手別に掲載します。
ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ
1966年の録音
1948年の録音
ハンス ホッター
ペーター・シュライヤー
ヘルマン プライ
冬の旅
ドイツの詩人ヴィルヘルム・ミュラーの詩集による
訳詩:神崎昭伍
1 おやすみ
見知らぬものとして私はやって来たが,
再び見知らぬものとなって立去って行く.
五月は数多くの花束で
私に好意をよせてくれた.
あの娘は愛を語り,
母親は結婚のことさえ話していた.
いま世界は暗く悲しく,
道は雪につつまれている.
旅立ちに私は
時を選びなぞできない.
この暗闇の中で
みずからに道を示さねばならない.
月光がうつしだす影がひとり
私の道づれとなってついてくる.
そして白い草原に
私は野獣の足跡を探し求める.
人びとが私を追いやったというのに,
どうしてこれ以上とどまらねばならぬことがあろう?
何をまちがったのか犬たちが飼主の家の前で
遠吠えするにまかせておこう!
愛はつぎつぎと
うつり行くのがすきなのだ.
神がそうお創りになっている.
かわいいひとよ,おやすみ!
私は夢を見ているお前を妨たげたくない,
お前の安らぎが大切なのだ.
私の足背をお前に聞かせはしない,
そっと,そっと戸口へ歩みよる!
通りすぎながら,お前の家の門に
「おやすみ」と書きしるす.
私がお前を思っていたと
わかってくれるように!